じんましん

じんましんとは

じんましんとは急性のじんましん(蕁麻疹)は皮膚に赤く腫れあがったかゆみをともなう発疹が突然起こり、1日以内に消える特徴があります。
かゆみの原因であるヒスタミンという物質が肥満細胞(マスト細胞)より放出され、皮膚の血管や神経を刺激することで起こる病気になります。アレルギー反応、物理的な刺激(衣類や汗などの刺激)など原因を特定できるものから原因不明な場合も多々あります。
急性のじんましんであれば跡形もなくなりますが1か月以上出たり消えたりがつづく慢性じんましんの場合もあります。
慢性じんましんが疑われるケースでは原因の検索も含めて早めの皮膚科受診をおすすめします。
パッチテストや発疹の形状などをみてさらに詳しく判断いただけるためじんましんの専門家は内科ではなく皮膚科になります。

じんましんの主な原因

じんましんの主な原因アレルギーが関与する場合とそうではない場合がります。 
アレルギー性の場合はそば、エビ、カニ、卵白などを食べたあとすぐのアレルギーの症状として起こります。
サバやアジ、タケノコ、ほうれん草によって生じる場合は食事中にじんましんの原因物質そのものが含まれている場合もあり、その日の体調によって出たり出なかったりする場合もあります。
そのほかには抗生物質などの薬剤性、摩擦・圧迫による機械性、寒冷・温熱・日光・紫外線などによる物理性、発汗によるコリン性、風邪や急性感染症による感染性のものなどがあります。

じんましんの診断と治療、
対処方法

原因の特定はじんましんのタイプにより難しいことも多いですがアレルギー性の場合は、直前の食事内容や薬の服薬内容などから原因が特定できるケースもあります。
慢性じんましんや原因の特定できないじんましんの場合は皮膚科受診をしていただき原因検索をしていただくこともおすすめいたします。当院では血液検査で食物などのアレルギー検査を行うことが可能です。必要な場合に採血にて吸入系19項目に加えて食物系20項目の合計39項目をチェックできる検査も保険診療により行うことが可能です。
原因特定のためのパッチテストは行えませんのでその際は皮膚科受診をおすすめしています。
治療の大原則は原因となるものを避け、それを取り除くことがもっとも重要になりますがかゆみなどの症状を落ち着かせることがまず大事ですので内服薬を用いて治療します。
アレルギー用の塗り薬もありますが全身の反応としておきているじんましんには内服薬のほうが効果を見込めます。 かゆみは冷やすと楽になることが多く、保冷剤などをあてるとよいです。
また体が温まり血行がよくなるとかゆみが悪化してしまうためお風呂につかるのは避け、シャワーでさっとすませるほうをおすすめいたします。

アナフィラキシーに注意

アナフィラキシーに注意近年のコロナワクチン接種の普及によりアナフィラキシーという用語を聞いたことがあるかたは多いと思われます。
アレルギー物質が原因で上記のじんましんに加えて、息苦しさ、呼吸困難、腹部症状、ぜーぜーするといった症状が認められる場合はアナフィラキシーという状態であり緊急に注射治療が必要です。
これらの症状がみとめられた場合はためらわずに119番コールをして救急車の要請をしてください。治療により劇的に改善いたします。 
過去にアナフィラキシーを起こしたことがあり、今後もアナフィラキシーを発現する可能性が高いかたには自宅での注射治療が行える「エピペン」を持っておくことができます。当院ではエピペンを処方可能です。
処方する際には使用方法の説明をパンフレットに沿ってしっかりさせていただきます。万が一アナフィラキシーを再発し救急隊がかけつけたときにエピペンを持っている場合はその場での治療も選択肢になるためお守りにもなります。過去にアナフィラキシーを起こしたことがある人で今後に不安のあるかたは当院にご相談していただければ幸いです。

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